西大寺祭太鼓

 牛窓のヨットハーバーで、近隣の素人の和太鼓のチームが合同で演奏会を開いた。自転車で5分で行けるところだから、さすがの会社も禁止は出来ない。そこで案内をしたら、15人が行くと言ってきた。第1寮が16人中7人、第2寮が8人全員。いつもは4人を車に同乗させ連れて行くことしかできなかったので僕にとっても天の恵みだった。
 ところが当日の朝約束している時間に第2寮の前に行くと、静まりかえり人の気配がない。出発しなければならない時間まで待っても出てこないから玄関を叩くと、寝ぼけ眼で一人が出てきて「オトウサン イカナイ」とだけ言って戸を閉めた。そこへ丁度第1寮の子たちが来たから、仕方なく8人で出発した。
 和太鼓コンサート毎年20回男の僕としては、地元の素人の方の演奏を十分に楽しめるかどうかと言われたら苦しい答えになっていしまうが、どんなものでも素人の人が一生懸命努力している姿は感動ものだ。当日も決して若くない人たちが懸命に演奏している姿はうらやましいくらいだった。多くの分野で、専門家がいて愛好家がいる。専門家が衰えて愛好家になり、愛好家が極めて専門家になる。面白いものだ。僕も25年間、バレーボールの愛好家だった。
 西大寺祭太鼓の世話をされている男性が、いやいやチームの方々がとても親切で、ベトナム人の女性たちに太鼓を叩かせてくれ、得意のインスタグラム?用の写真や動画をいっぱい撮らせてくれた。恐らく自慢のショットに違いない。国に帰っての思い出にもなる。
 ドタキャン女性たちの理由はその夜分かったのだが、スーパーに買い物に行ったこと。僕の思いは買い物に勝てなかったってことだ。買い物ごときと競わせないで。