優越感

 イギリスのチャリティー機関「チャリティーズ・エイド・ファンデーション(CAF)」が世界の国々を対象に、人々のGiving(他者に与えること、寛容度、人助け度)の状況を調査して発表している.2009年から毎年行われているこの調査では、「この1ヶ月の間に、見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」、「この1ヶ月の間に寄付をしたか」、「この1ヶ月の間にボランティアをしたか」という3つの観点から各国の人々にインタビューを行い、各国の寛容度を採点している。
 CAFは、2009年から2018年まで10年間に渡り、125カ国以上の国々を対象に、130万人以上の人々にインタビューを行った。そして、このほど、この10年間の調査データを集計して出した”World Giving Index 10th edition”を発表、10年間の総合ランキングを紹介している。
日本の結果は惨憺たるものだ。総合順位は126カ国中107位と先進国の中では最下位だ。
 ちなみに、1位はアメリカで、2位ミヤンマー、3位ニュージーランド、4位オーストラリア、5位アイルランド、6位カナダ、7位イギリス、8位オランダ、9位スリランカ、10位インドネシアと続いている。
 トップ10の中では、インドネシアがここ数年、順位を上げて評価されている。また、ニュージーランドは、この10年、3つの観点すべてでトップ10入り。反対に、中国は、3つの観点すべてでボトム10入りしており、総合順位は世界最下位である。
 注目すべきは、調査した3つの観点の中でも、「見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」という観点で、日本は125位と世界最下位であることだ。この観点でボトム10の国々は、ほとんどが、現在またはかつての共産主義国だ。そんな国々よりも日本はランキングが低く、世界最下位。

 ここのところ、僕がなんとなく胡散臭く感じていたことをこの調査は裏付けてくれた。皆さんも不思議に思わないだろうか。いかにも日本が魅力的かをまるで政府の手下のように報道する番組が多すぎないだろうか。日本のちょっとした職人技が世界で驚きをもって見られる。わずか数人がテレビカメラの前で驚いたことが、そんなに誇らしいのか。
 外国から多くの人間がやってくる。彼らの金がないとやっていけれないのか。かつては日本が後進国に行って経済に少しは貢献してたのかもしれないが、いまや逆でアジアの人たちのお金でやりくりしている。それはそうだろう、汚部のせいで日本人の所得が下がり続けているのだから、100円均一でしのぐしかないのだ。片や日本で爆買い、片や100円ショップ。もはや日本がなんら優位ではない。
 経済に困窮すれば、人の世話など二の次だ。自分が生きていくのに精一杯なのに優しい気持ちになどなれるわけがない。心はすさび世間は荒れる。金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏人になるシステムを汚部一味は作り上げたのに、貧乏人は選挙でやつらを引きずり落とそうともしない。まるで生かさず殺さず、何時代なのだ。
 情報操作され、いまだ優越感に浸されている間にどんどん落ちていく。気がつけばアジアで貧しい国になっているだろう。そんな光景を目にすることなくこの世を去れた人は幸せだ。日本の若者が、中国や韓国、果てはベトナムミャンマーに出稼ぎに行く。そんな時代に生きたいか。そんな光景を見たいか。