試金石

 不安なのか外出できないストレスか分からないが、千葉にいる姉が台風関連のメールを妻のところに何回か入れて来た。妻は僕にその内容を教えてくれようとするが、土曜日は漢方相談の方が多くて聞く時間もとれず、結局すべて僕の守備範囲を終えたのが日が暮れた6時ごろだった。
 そこで早速姉に電話を入れると、運よく姉の家が高台にあるために、水の危険もなく、ただただ停電を心配するのみだった。身に危険が及ばないから申し訳ないが楽しく会話をすることができた。そして電話の途中に「あれ、地震だわ」とほんの少しだけ驚いたように、いや、あれは驚いていないな、西に住む人間には考えられないように冷静に言った。そしてその後に「これだと震度3くらいだわ。もう慣れているから大体分かるのよ」とこれまた冷静に言う。そして結局はテレビの報道で確認したのか、房総の方が震度4で、姉が住む辺りは3だったらしい。
 地震に台風、なんて取り合わせだと思う。ラグビーなどで来日している外国人もびっくりだろう。いっそのこと見えない放射能にも恐れおののいて、来日する外国人が減ってくれたらと思うが、この程度では日本を嫌になってくれないのか。
 そんなことを考えたのも、姉が「外国人がいっぱいいるわよ」と何が原因でそのような会話になったのか忘れたが突然言ったからだ。牛窓だって結構いるし、どこに行っても多く見られるようになったが、僕に言わせれば外国人を客にしないとやっていけないくらい日本の第3次産業が弱くなったってことと、外国人に安い給料で働いてもらわないとやっていけないほど企業の体力がなくなったってことだ。日本人で仕事に就いていない人がいっぱいいるのに、その人たちに就労の訓練や支援を行わず安易に入国を認める汚部一味に嫌悪感を覚えるのは僕だけだろうか。
 田舎が災害にあっても、欺瞞的態度をとるだけの汚部が、果たして大都会を襲った台風被害にどう猿芝居を打つのか見物だ。むくんだ顔で疫人が書いた文を棒読みするだけか。
 牛窓の風景ととてもよく似ている房総の港町の方々、人柄も同じ漁師町でとてもよく似ている方々、災害の被害者になってしまったけれど、そして今夜又被害をこうむるかもしれないけれど、政治の被害者にはならないで。これから何度も繰り返すだろう大災害から、国が国民を守ってくれるよい試金石になるべく戦ってほしい。