超加工食品

 超加工食品を1日4サービング以上摂取すると、死亡のハザードが相対的に62%増加し、1日1サービング増えるごとに死亡リスクが18%増加することが、スペイン・ナバラ大学のAnais Rico-Campa氏らの調査で示された。既報の成人を対象とした前向きコホート研究により、超加工食品の摂取は、がん、過敏性腸症候群、肥満、高血圧のハザードの上昇と関連することが知られている。
  超加工食品のうち、最も多かったのは加工肉(15%、ハム、ソーセージ、チョリソ、サラミ、モルタデッラ、ハンバーガーを含む)と砂糖入り飲料(15%)で、次いで乳製品(12%、カスタード、アイスクリーム、ミルクシェイク、プチスイスを含む)、フレンチフライ(11%)、ペストリー(10%、マフィン、ドーナツ、クロワッサンや他の非手作りペストリー、菓子類を含む)、クッキー(8%、ビスケット、チョコレートクッキーを含む)の順であった。
 
 超加工食品と言う言葉は初耳だったが、その具体的な内容を見て納得だ。「おいしいけれど危険」とも言い換えられる。「便利だけれど危険」とも言えるし、「あえて買わずに頂き物だけ味わって食べる」でもいいし、「カタカナで表される食べ物は危険」と言えるし、「垢抜けている食べ物は危険」とひがんでも仕方ないが、「食べたこともないような食べ物」は危険だし、「聞いたこともないような食べ物は危険」だ。
 1日4回、こうした食べ物をとる人が実際にいるのかどうか知らないが、美味しい、は命と引き換えなのだ。美味しいものを多く楽しんだ分だけあちらに行くのが早くなるなら、現在の寿命を延ばした世代が去った後には確実に、寿命は後戻りする。窓ガラスのほうに向かって腰かけ、通行人と目をあわすことすらいとわない世代はきっと早く逝くだろう。企業の演出に乗り命を削る。哀れな消費者だ。素材から手を加え、それが拙くても、自然に近ければ命は養われる。精神も肉体も企業の消費者。政治屋の思う壺だ。