格言

 僕が中心に使っているのは台湾の漢方薬だ。残念ながら日本のよりよく効く。煎じ薬に近いと思う。日本のものみたいに色々な添加物を入れていないからだと思う。そのメーカーのセールスが今日寄った。
 当然彼は僕に商品を買わそうとして色々な情報をくれる・・・・・のが普通だが、もうそれなりの年齢になると、生真面目と言うわけにも行かずに、世間話程度の話をして帰る人が多い。それでも人間関係が出来上がっているから、僕は取引をやめたりしない。セールス本来の仕事をしているとは思えないが、彼は十分僕の薬局から注文をとる。
 さて今日の雑談は、鎌倉で上がったシロナガスクジラのこと。天災が次から次に起こるから人々の気持ちの中に不安感がかなり増殖している。多くの人が災害の経験者になっている。今や日本中何処にいても被害者になる可能性は高い。今回経験した豪雨災害でもあれだけの不幸や不自由が生まれるのだから、南海沖地震でもやってきたものなら、それこそ日本は終わる。アホノミクスが自分の政権維持のために世界中に金をばら撒いているから、日本にはない。恐らく国家予算の何十年分の金が必要になるのだから手の打ちようがない。東南アジアの現在は貧しい国々より金はなくなるだろう。そんな不安な気持ちで悶々と暮らすところにあのありえないシロナガスクジラのニュースだ。セールスはあの深海にすむシロナガスクジラがこんな浅いところにやってくるのだから地震が起こるに違いないと言っていた。僕などそういった予想を立てることが苦手だからそういった発想はなかったが、言われてみるとそれもありうるかと彼の考えになびく。
 天災は忘れた頃にやって来ると言うが、そろそろその格言は変えたほうがいい。現代では通用しない。僕に言わせれば「天災は忘れる間もなくやって来る」だ。