感動

 ゲストの舞太鼓あすか組の創始者のあすか氏が、いみじくも挨拶で述べていたように今日の第10回さぬきの鼓響に出演した7つの香川県の和太鼓集団はレベルが非常に高い。これだけ出ればどこか一つくらい「出してもらった」和太鼓の集団があってもいいと思うが、それが一つもない。1団1曲だから完成度の高いものをもっては来ているだろうが、その曲を聴いたら実力のほどは分かるから、押しなべて高水準のチームが県内には沢山あるってことだ。岡山県ではどちらかと言うとどのチームも先細りみたいだが、香川県は逆で、若手、或いは少年少女たちまでが着実に育っている。将来を見据えているのだ。そして幼い子供達でさえ、大人顔負けの太鼓を叩く。
 ゲスト出演の舞太鼓あすか組には圧倒された。先週丁度ドラムtoタオウィ見たばかりだが、小ビジネスとしては圧倒的にタオに軍配は上がるが、技術と力強さでは舞太鼓あすか組が圧倒的に勝る。さすがあれだけの演奏を聴かされると、そしてあれだけの肉体的な鍛え方を見せられると、感激しない人はあまりいないのではないか。それが証拠に、結構紳士的な聴きかたをする香川県の人には珍しく、熱い声援が送られていた。一緒に連れて行ったかの国の初来日の女性達も、初めは椅子に浅く腰掛け眠る体制のような格好で聴いていたが、やがて背筋を伸ばし、自然と手で拍子をとりながら楽しそうに聴いていた。一人の女性は指笛がとても上手で、最初は僕の奇声にまぎれて吹いていたが、そのうちここぞと言うところでは積極的な拍手と指笛で声援を送り続けていた。
 2週続けてのハイレベルな和太鼓を聴けて幸せだった。そしてフェリーからの眺めや瀬戸大橋からの眺めをとても慶んでくれたかの国の新人達がいてこれまた幸せだった。和太鼓集団から頂いた大きな感動を僕だけのものにするにはもったいなさ過ぎる。おすそ分けしなければ、感動が僕のところで溜まり過ぎる。