人生

 ある青年から頂いたメールに返事を書きながら40年以上前のことを思い出した。悩める青年にエールを送る資格はないが、同じような青春を送った人間の一つのサンプルには成り得る。見栄えの良いサンプルではないが、等身大のサンプルには成り得る。「あの時一所懸命頑張って今がある」と言えるものを持たないし、「あの時頑張らなかったからこうなった」と失くした物もない。人生なんて大して面白いものではない。


僕も5月には萎えてしまいました。だめじゃ、こりゃあと悟りました。僕の学校は男性が多い薬大だったのですが、
ほとんどが医学部崩れでした。4浪5浪も珍しくない独特の大学でした。
薬大志望の人はとてもまじめで優秀でしたが、医学部崩れは劣等性集団を作っていました。
僕は卒業まで5年かかりましたが、5年間の時間が止まった生活は、今思えば人生最大の贅沢だったと思います。
同級生に魅力的な人はいませんでしたが、先輩に素敵な人がいて、大いに人生を変えられました。
その5年間で得た価値観がその後の人生を支えてくれています。
また、生薬を始め多くの単位を落として留年しましたが、苦手だった生薬を今中心に皆さんのお役に立っているのもまた皮肉です。
人生、何が起こるかわかりませんよ。あなたの人生を変えてくれるような出会いもいつかあります。
待っていても来るものでもなく、探し回っても巡り会うものではありません。
クールに生きていけばいいのではないですか。
ヤマト薬局