極悪人

 珍しい言葉を聞いた。およそ金平糖の議員からそんな言葉を聞くとは思ってもいなかった。金平糖といえば思い浮かぶことが二つある。両極端だが、ほとんど神聖化された生き仏と、末端のおばあちゃんたちだ。生き仏は僕は縁がないから分からないが、末端のおばあちゃんたちはよく分かる。選挙が近づくと、それが地方のどんなに小さな選挙でも、途端に湧いて出てくる。薬局だから多くの人たちがやってくるから、金平糖のおばあちゃんたちも日ごろから結構来られる。ところが選挙が近づくと単なるおばあちゃんではなく、まるで軍隊の戦士のような気概を持ってやって来る。
 金平糖は御存知のようにアホノミクスの太鼓もちだから、幹部連中の汚さは追って知るべきだが、末端のおばあちゃんたちは違う。何故かしらないがいい生活をしている人は少ない。薬局に来る人ほとんどがどちらかと言うと苦しい生活をしている。今まで恵まれた金平糖のおばあちゃんに会ったことはない。だから彼女たちに悪意は感じない。上からの指令に懸命に答えているだけだ。政治の話を向けてみるとほとんど無知だ。言われているから頑張っている。生き仏のために頑張っているだけだ。
 今日ある金平糖の議員がアホノミクスのことを「極悪人」と呼んだ。これは珍しくて意外だった。議員ともなると極悪人の恩恵を受けていそうだが僕と同じ言葉を使った。彼らでもよほど頭に来ているのだろうか。太鼓持ちでも怒るのかと思ったし、太鼓もちさえ怒らせるアホノミクスの質の悪さを再認識した。極悪人には打ち首獄門。是非そこまで言って、支持者の間を回って欲しい。出来るはずはないだろうが。