籠の鳥

 ニューヨーク市で短期間に多発した極めてまれながんの症例が、1986年に発生したチェルノブイリ原子力発電所事故と関連している可能性があるとする調査結果が発表された。この4年間に同市だけで10人がまれな眼のがんである硝子体網膜リンパ腫(VRL)と診断されたことを受け、米ニューヨーク州立大学オールバニ校公衆衛生学のRoxana Moslehi氏らが患者の特徴を詳しく調べたところ、その過半数が事故の発生時にチェルノブイリの近隣に住んでいたことが分かったという。
 
 事故から30年経って言われて、この人達は誰を恨めばいいのだ。誰に文句を言って誰に保障されるのだ。翻って日本。甲状腺がんの子供たちが従来では考えられないくらいの倍率で見つかっている。検査機器が発達したからなどと、子供のいい訳みたいなことを許している。人がよいのはいいが、良すぎるのは時に罪になる。今でも放射線は垂れ流しなのにアホコミは報じない。チェルノブイリで起こったことが福島で起こらないはずはない。30年後に発症する人達は、誰を恨んで誰に保障してもらうのだ。まだ何年も経っていないのに責任を認める人間が一人もいない。30年後に誰が認めよう。それどころか原発を作ってうまい汁を吸いまくった人間たちは死んでいる。刑務所にも行かず、電気椅子にも座らず、富と名誉を好き放題満喫して、人生を楽しみまくって満足の内に死んでいる。打ち首獄門さらし首、それでも足りない罪人は天国に行き、放射線で破壊された人たちは虫けらのように朽ち果てる。
 天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず・・・小学生の頃よく口ずさんでいた。50数年経って、浮腫んだ顔の男が人の上に人を作り、人の下に人を作っている。巨悪は飛行機で飛び回り日本人の稼いだ金をあたかも自分の手柄のように世界中にばら撒き、小悪はいまだ刑務所に入れて口封じ。早く出てこい籠の鳥。