職業柄

 この数ヶ月、ある用事で月に2回くらい夜の7時頃岡山駅周辺に行くことがある。まだまだ岡山市はさすがにその時間帯は活気があり、帰宅を急ぐ人や帰宅したがらない人で込み合っている。駅を出て最初の信号はビックカメラのまん前だ。そこに立つと大音量でなにやら宣伝している。何を言っているか日本人には分からない。何故なら中国語だからだ。岡山の中心にいて日本語が通じない大音量の宣伝が戸外に向けてされている。この状況は法律違反ではないのだろうかと、あまりの音量に思ってしまう。堂々といつもやっているから法律の範囲内なのだろうが、近所の人は、或いは通行人は迷惑ではないのだろうか。牛窓みたいな静かなところで暮らしている人間には耐えられない。
 最近来日したかの国の女性に、国は楽しい?と尋ねた。すると彼女は最近の母国は好きでないと言った。その理由はうるさいからなのだそうだ。何がうるさいのかよくは分からなかったが、昔と変わったと、30歳くらいの女性が言った、国が豊かになれば、無駄な音が付き物なのだろうか。
 かの国の人間を始め、北東、東南を問わず、アジアから来た人達の特徴は、遠くに居る人に近づいて話しかけるのではなく、距離を保ったまま話し合う(叫びあう)ことだ。はしたないと日本人なら思ってしまうが、向こうでは当たり前らしく、はばかる様子はない。言葉が違うから余計耳につくが、駅前で騒音を撒き散らす日本企業とどちらが下品かと言うと自信はない。
 鹿児島県・奄美大島の南側にある瀬戸内町・西古見集落に、5000人以上の乗客を乗せ、週3~5回ほど運行する大型クルーズ船の寄港地を作ろうとしている計画があるらしい。世界最大のクルーズ客船「オアシス・オブ・ザ・シーズ」が上海⇒九州⇒奄美⇒北京の、3泊4日か4泊5日のコースでの運行を計画している。
 考えただけでもぞっとするが、やはりそれで儲ける人間がいるから、そして恐らくその人間達は政治屋や疫人と通じているからごり押しするだろうが、30人の集落の人たちには膨大な汚水と糞尿が残るだけだ。いやいやそれ以上に、金の臭いをさせて闊歩する中国人に媚びる日本人を見せ付けられて自尊心はガタガタになるだろう。
 強さを演出する気の弱いアホノミクスは、一体どれだけのコンプレックスを抱えているのだろうと職業柄考えてしまう。