向こう岸が赤いパンフレットを持って写っている写真を見た。見たくもないが目に留まったので仕方ない。一言言わなければこの不快感の代償にはならない。「この国を守り抜く」と表紙に書いていた。どんな顔をしてそんなことが言えるのかと思う。戦犯のおじいちゃまの名誉を回復するためか、それとも幼いときから家の中で、百姓や若者を洗脳して殺す勇ましい言葉が行き交っていたのか。  もう化けの皮は剥げている。アホノミクスを葬るためにどのくらいの人間が投票場まで足を運ぶのかしらないが、森友や加計で国の金や今治市の金を友人に回すという犯罪を犯している人間をこれ以上のさばらしておくわけにはいかないだろう。疫人をまるで手下のように使い、自分の罪をひたすら隠す。やつが捕まらなければこの国は無法地帯になる。貧乏人は100円で捕まり政治屋は100億の金を盗んでも捕まりもしない。「守り抜く」のは自分が手にした権力であって、庶民を守るなんてのは頭の隅にもない。そもそも庶民と付き合ったこともないのだから庶民なんて想像の域を出ないだろう。家畜くらいに思っているかもしれない。飢えない程度の餌と気晴らしを与えていれば、税金は納めるし、いざとなったら国と言う名の支配者階級を守る戦争にだって出て行く。  日本人はいつからあんな人間を仰ぐようになったのだろう。聞いたこともないような大学を出て、祖父と親の地盤を受け継いだだけで、あんなに好き放題をすることを許すのか。国を守る?あまりにも自由になるから、おいしくておいしくてたまらないだろう。「国はてめえのものじゃねえ」北の将軍様とどこが違う。