また、けたたましく放送が始まったから、北の将軍様が打ち上げたミサイルが、この国のアホノミクスと言う将軍様を喜ばせているのかと思ったら、何と猿が出たから気をつけてくださいというものだった。妻がもう随分前に岡山市との境辺りで目撃していたから、牛窓に出ても珍しくはないのだが、今回目撃された場所は山の中ではない。どちらかと言うとメイン道路の近くだ。  猪も鹿も出るらしいから、一つ増えただけで何の変化もないと思うのは間違いで、一番困るのはお百姓だろう。折角育てた作物を猿にもやられてしまう。出荷できずに、かといって仕返しも出来ず、歯がゆいだろうなと思う。僕が若かったら猟師になって田畑を守りたい気分だ。最近は志高く都会からやってくる若い人たちが農業に従事するが、彼らの知恵はなんだろう。考えることが得意で、情報に接するのが得意な彼らが何かよい解決方法を編み出してくれるといいのだが。  牛窓なんかよりずっとずっと以前から、田畑が山に帰り、動物達が里に降りてくるニュースに触れていたが、実際それが迫ってくると脅威でもある。空の鳥の種類が増えたと喜んでいるのとは状況が違う。小鳥達の場合、鳴き声に癒されるだけでなんら実害がないから感傷に浸っておればいいが、獣と呼ばれるものたちとは、敵対する。あらあら、何かに似ている。北の将軍様が獣で、この国の将軍様が猟師?いやいやそうとは言えない。この国のヒトラーに似た将軍様が獣で、北の将軍様が猟師?いやいやこれも違う。わかった、どちらも獣だ。