GONNA

 誰の趣味か分からないが、赤磐市にある普門院というお寺でGONNAと言うプロの和太鼓集団のコンサートが、去年に引き続き行われた。僕が去年インターネットでコンサートを見つけて聴きに行っただけでその前から恐らくやっていたのだと思う。メンバーが特定の聴き手と随分親しい感じを去年持ったから。  この1年で随分と上手になったと思う。特に若手が加入して、スピードがかなり加わった。マリンバ奏者の浅岡栄子と5人の和太鼓奏者の変った組み合わせなのだが、僕が慣れたのかあまり違和感はなかった。和太鼓大好きの僕からしてみれば、和太鼓を集中して聴きたいのだが、マリンバとの掛け合いがかなり自然になったように思った。連れて行ったかの国の女性2人、男性3人はいずれも、浅岡のマリンバに魅せられ感動していた。おそらくマリンバの演奏など初めて見て聴いたのだと思う。女性達は何度も和太鼓の演奏会に連れて行っているが、男性は日本に来たばかりで、演奏会そのものが未体験だったらしい。通訳の女性を介して、今日のコンサートが素晴らしくて、又連れて行ってくれとのことだった。  そう言えば今日のタイトルがクラシックだった。クラシックを和太鼓でやろうというのだからかなりの冒険だ。だから浅岡のマリンバが今日は特に引き立ち、心に響いたのだと思う。僕みたいな素人でも分かるクラシックを選択してくれていて、マリンバだけでも楽しめた。何故か分からないが最近、クラシックが聴けるようになったし、聴きたくもなった。年齢のせいではない様に思うのだが自分でも理由は分からない。ただ1つ言えるのは世の中に本物がなくなってきたからだと思う。ちゃらちゃらした人間ばかりが目立ち重宝される低俗な世の中になったからだと思う。  浅岡や太鼓打ちに滴る汗にしか僕は本物を感じることが出来なくなったのだ。