琉球

 娘夫婦が連休を利用して沖縄に行ってきたらしい。連休と言っても土曜日に仕事をしているから一泊二日と言うことになる。関空から飛行機に乗ったらしいから、そこまで行く時間を考慮すると結構な強行軍と思える。若いからできるのだろう。僕ならさしずめ、関空で一泊、沖縄で一泊、帰りに関空で一泊となるだろうし、そもそもそこまでして行かない。  どうして沖縄に行ったのが分かったかと言うと、漢方薬が出来るまで待ってもらう人達に出すお菓子が、新しいものが用意されていて、箱に「琉球王国伝承 沖縄ちんすこう」と書かれていたのだ。勉強会などで県外に出ると必ずその地の珍しいものを買ってくるから、沖縄に行ったのがすぐに分かった。沖縄の印象を尋ねると「車のプレートの、例えば岡山なら岡〇〇と始まる所が、沖縄は、その岡の部分がアルファベットだった。それが面白かった」と言っていたが、わざわざ強行軍で行った沖縄の印象がそれかと、突っ込みを入れたくなった。  箱に書かれている「琉球王国」が目を惹いたので、インターネットで少しばかり沖縄について調べてみた。僕はエイサーが好きだから、沖縄の文化を大切にするために独立したらいいのにと思っているが、歴史を少しだけ調べてみてますますそう思った。言語をまず同化されて、精神まで同化されようとしている。そんなに日本になることが魅力なのかと疑いたくなるが、実際は分からない。  下記のような記述をインターネットで見つけたが、ひょっとしたらあの時沖縄は嘗てのように独立していたのかもしれない・・・などと考えるととても残念な気持ちになる。異なる言語、異なる文化、穏やかな人達、亜熱帯の自然・・・沖縄県ではなく琉球だろう。

「戦争終結後、アメリカ政府は沖縄県は独自の国で、日本に同化された異民族としてアメリカ軍政下に置いた。しかし、朝鮮戦争の勃発によってアメリカ政府の琉球に対する見方は「東アジアの要石」へと次第に変化し最前線の基地とされると、アメリカ本土からの駐留アメリカ軍が飛躍的に増加した。旧日本軍の施設以外に、米軍は軍事力に物を言わせ、住民の土地を強制的に接収した。いわゆる「銃剣とブルドーザーによる土地接収」である」