体臭

お母様へ  あの頃(青春前期)の体臭は誰にもありますが、自分では臭わないものです。僕は牛窓に帰って来た頃、当時冷房もなかったので、タオルを首にかけながら仕事をしていましたが、ある患者さんに「すっぱいよ」と言われました。僕は「よく働いている証拠だから、当たり前じゃあ」と言い返しましたが、自分では全く臭っていませんでした。  その女性は20年にわたって親も子も、我が家のエチケットローションのヘビーユーザーです。自分の弱点に人は敏感で、その裏返しで攻撃的になるものです。恐らく〇〇さんは「繊細」の一言に尽きるのだと思います。青春の落とし穴に落ちたのだと思います。僕は「すっぱい」などと言われても当時全く傷つきませんでした。よく働いている人間の勲章だと思っていましたから。 僕もかなり繊細すぎるところがある人間ですが、「命に関わらない」分野では意外と勇敢なのです。だから、外見にしても中身にしても自然に自分を受け入れることができ、肯定的なのです。 〇〇さんと同じ年の頃、僕もかなり自分で自分を苦しめていましたが、今思えば哀れにも全くの一人芝居です。どうせ演じるなら猿芝居のほうが楽でした。劣ったり、負けたりすることに当時寛容だったら、青春の落とし穴などには落ちなかったのに。  今までのように、いつも〇〇さんの味方でいてあげてください。                                  ヤマト薬局