体験

京都府立医科大による血圧降下剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験をめぐる問題で、投薬を受けた患者の血圧などのデータについて、医師が入力したデータと、実際の解析に使われたデータに食い違いがあることが同大学の調査で11日、分かった。データを人為的に操作した可能性があるという。販売元のノバルティスファーマの社員が統計解析の専門家として関わっていた」 「 肥満症の改善に効く市販用の「やせ薬」開発をめぐり、大阪市の病院で臨床試験(治験)に参加した被験者の身長が改ざんされた疑いがあることが30日、分かった。 薬を開発した製薬大手の小林製薬が明らかにした。 要件に合った肥満体形の被験者がそろったよう、偽装された可能性がある」 片や医療用の有名な会社、片やOTC医薬品の有名な会社。二つの会社が偶然同じ時期にデータを改ざんして商品を実力以上に見せようとした。科学も医薬品の品位もそこにはない。あるのは経済ばかり。いやそんな綺麗な言葉はもったいない。あるのは飽くなき銭への欲求ばかり。そんなところに健康や命を預けているのだから心許ない。2社固有の特徴ではないと思う。多かれ少なかれ企業なんて同じようなものだ。利潤をあげることが、そしてそれを増やすことが至上命題だから、ありとあらゆる手を尽くすって事だろう。たとえそれが御法度の裏街道を行くものだとしても。 何度も言うが、何度言っても届かない。もうこれ以上薬はいらないのだから、後は難病の薬開発に全勢力を注ぐべきだ。ありふれた病気など薬は整備され尽くされている。よってたかって山中先生一人の人格に及ばないのでは情けない。この国の人は未だ多くの分野で「銭」に優る正義を体験できないでいる。