果実

 東京都民はどうしてこんな下品で偉そうな奴を知事に続けて選ぶのか不思議でならないが、都は意外と頑張っている所はある。職員に高度な知識を持っている人が多いのだろう。薬業界でも都が調べたものを利用できることが多い。今日届いた資料も価値がある。国がすればいいことだが、業界からたんまり金を貰っている奴らのせいで出来ないことが多いのだろう。 「いわゆる健康食品」と言うものの実態調査をした結果を公表しているのだが調査した125品目の内、法令違反が実に107品に上った。法律を犯していないのは1割にも満たないって事だ。良くもこんな物にお金と命を預けるなと不思議でならないが、胡散臭いものを見抜く力を無くしたこの国の人間にはもう望んでも無駄なのだろう。福島のことでも憲法のことでも良いようにあしらわれて命や財産を、それよりも人間の尊厳までも都合良く奪われる環境を整えられている気配すら感じないのだ。いずれ自業自得だと言われる日が来るのだろうが、道ずれになるのはごめんだ。  よりによって今日読んだ業界のニュースに「アルツハイマー病、46.8%で不適切な薬剤が処方」という大きな見だしが載っていた。フランスの話だったが、どこの国でも似たり寄ったりだろう。何処までが病気か何処までが老化か分からないのに、病名だらけになって、その病名に必ず薬がくっついているが、世の中の役に立っている実感がない。効果があったという話をこれほど聞かない薬もない。それなのに処方箋に書かれていない日はない。  僕には、現代の多くの医療環境は、自然を不自然に置き換えて経済活動の果実しか求めていないように見える。