抗生物質

 「一部の抗生物質の使用により、小児の腸疾患の発症リスクが増大する可能性のあることが明らかになった。研究を行った米ワシントン大学医学部助教授のMatt Kronman氏は、抗生物質を使用する時期が早いほど、また使用量が多いほど、後にクローン病潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患を発症するリスクが高いと述べている。同氏は、小児の抗生物質の使用を避ける必要はないが、賢く使用する必要があると指摘し、親はその必要性について気軽に医師に尋ねるべきだと付け加えている。」  抗生物質が腸内の悪玉菌を選択して攻撃してくれるならいいが、兆の単位で存在する菌類を選択して攻撃することは不可能だろう。自ずと善玉菌も殺されるから腸内の菌バランスは崩れるに決まっている。免疫に大いに関係している腸が環境を崩したらいいことはない。難しいことは分からないからクローン病潰瘍性大腸炎などと具体的な想像は出来なかったが、何となく使いすぎは良くないぞとは感じていた。どうも日本は医療者が好きなのか、患者が好きなのか分からないが、抗生物質の出番がやたら多い。あれだけステロイドに敏感な人達が抗生物質に関しては無警戒だ。安全神話などと何処かで聞いたような言葉がその世界でも生きているのだろうか。 僕はガチガチの自然主義者ではないが、何となく自然から離れすぎている事象は警戒する。それで何かを失ったことはない。特別何かを得たという確信もないが、何となくそうして暮らす方が何かあったときに後悔しないような気がする。科学が胡散臭いと昨年の福島の事故から特に思い始めたから、むざむざと営利企業の土俵には上がらない。自然治癒力が働かない国や企業にこそ抗生物質は飲ますべきだ。