1円

 「無人の民家の敷地内に洗濯機を持ち込み、約1円分の電気を使ったとして、高知県○○署は27日、農林業の男(55)を窃盗などの疑いで逮捕した。容疑を認めている。逮捕容疑は、他人の家の敷地内に侵入し、洗濯機を搬入。軒先のコンセントに電気コードを接続した上、洗濯機を稼働させて電気代約1円分を窃取したとされる。男は自分の衣服などを洗濯していたらしい。周辺の民家でも同様のトラブルが発生しており、関連を調べている。」  詳細は分からないが、生活がかなり逼迫していたのかもしれない。少しでも電気代を免れようとしたのだろうが、こんな発想までさせた貧困があるなら、誰が責められようか。誰かを傷つけてでもと言う発想をしなかったことの価値は文面には表れない。こんな些細なことで名前を世間に知らされる理不尽を思う。この犯した罪と比較にならない、比べようがない極悪人が、未だ法律を振りかざしてのうのうとのさばっている。幾万の人の土地と仕事と家庭を奪い、これから近い将来、幾万の命を奪う奴らが何のおとがめもないなんて許されるのだろうか。庶民の遵法の意識なんて色あせてしまう。金や肩書きを集中させている奴らの保全装置が法律としたら、どの様なモチベーションで庶民はそれを守ればいいのだろう。  浪速のノリが又つまらない者を延命した。人を見下すを良しとする風潮が広まれば、又不幸な時代をたぐり寄せる。失わなければ気がつかない庶民の浅はかさが恨めしい。吉本新喜劇を見て笑っている分にはいいが、喜劇を悲劇に反転させるノリは頂けない。独善は芽が小さなうちにつみ取らなければ。1円の盗人に届く声で。

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